「物理的に観る」ってこと
突然ですが、下の図形はどのような形にみえますか?
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そうですね。
アルファベットの“C”の様な図形に見えますね。
あるいは、“視力検査のやつ”みたいな図形。。
僕もそう見えます。
でも、
これが「ほぼ四角形」だと言われたらどうですか?
「は???バカなの?」
「ほぼ○(丸)じゃなくて???」
となりませんか?
今僕たちはこの画面上から見える方向のみの情報から「C」と判断しました。
つまり2次元的に判断したのです。
間違いではありません。
実はこれを3次元空間に引き延ばしたら、こんな形に見えるんです。
どうですか?
コピー用紙をくるっと丸めたような状態の形であることに気づきましたか?
では、これを下の図に示した矢印の方向から見た場合、どのようにみえるのでしょうか?
もしよかったら、紙とペンを用意して書いてみてください。
いかがですか?
それでは正解を見てみましょう。
ご覧の通りです。
合計で6方向からこの立体を見ると、最初にあったようなC形にみえるのは前後の2方向で、
残り4方向からは◻︎(四角形)に見えるのです。
つまり、4/6の確率≒約70%で四角形です。
70%四角形なら、「ほぼ四角形」ですね笑
実に単純なことですが、僕たちは日々こうした低次元に縛られた考え方を持ち方です。
思考の枠と言ったり、前提条件と言ったりします。
最初の問いに、誰も「この2次元平面図において」なんてことわってもいないのに、勝手にそう前提を置いてしまっているんですね。
僕はこれを“無意識の前提”と呼びます。
物理学的な視点というのは、こうした“無意識の前提”を取っ払う、あるいは疑ってみる力を養うことにとても向いています。
物事を客観的に見て判断する力です。
こうした力は、単に学問上で役立つのではなく、心の世界、精神的な世界を理解するのにもとても役に立ちます。
よく「視野を広げる」とか「視座を高くする」と言いますよね。
まさにこういうことで、次元を高くして物事を捉えた時に、今までは見えていなかった事実に気づいたり、問題解決の突破口を開いたりするのです。
心の世界を物理で紐解くというのは、
いかに思い込みの状態、無意識の前提から抜け出せるか?を鍛えるのにとても役に立ちます。