物理で紐解く心のしくみ塾 “天子屋” 文字だけで描く幾何学アート“文字曼荼羅アーティスト”天野武志ブログ

理系出身の曼荼羅アーティスト 天野武志が物理の世界から心や魂の概念を紐解き、その本質を伝えてゆきます。

心の原子構造とポジティブ思考の落とし穴

ネガティブな思考を無くそうとしている人。

もしかするとあなたもですか?

 

よく聞くポジティブ思考ってやつですね。

つまりネガティブな思考を無くし物事を前向きに捉えていこうというものですね。

 

これ、大切な事だと思うのですが、その本質を理解していなければ、結局のところポジティブ状態作れませんよ、というポジティブ思考に潜む落とし穴について物理学的(心理学も含む)な見方でお話します。

 

物理における常識

まず、お話の前提として理解しておいてください。

物理の世界におけるひとつの常識を説明します。

あなたは“原子”がどの様な構造をしていると言われているかご存知ですか?

 

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↑原子の構造

こんな感じです。

真ん中には、電気的にプラスの陽子と中性の中性子で構成された原子核。その周囲に電気的にマイナスの電子。(これくらいは知ってますよね…?)

 

真ん中にプラス。外側にマイナス。

です。これだけ理解してりゃなんとかなります。

 

心理学の解釈

次に心理学(特にNLPというジャンル)においては、肯定的意図という考え方があります。

 

簡単に言うと、「自分のどんな行動の奥にも自分にとってメリットになる動機がある」ということです。

一見するとネガティブな行動。しかしその行動の動機には必ず自分にとってポジティブな目的がある、というのです。

 

ポジティブな目的は何か?というと、NLPで言うところでは「安全・安心」です。

(この話は専門的になるので今回は省略。)

 

とにかく、行動の動機=大元(おおもと)にはプラスがあり、それが表面的にネガティブな行動どして現れたりする、ということです。

 

何か気づきませんか?

元にはプラス。表層でマイナス。

そうです。原子の構造と同じになっています。

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↑心の構造

こういうことです。

 

±ゼロでいたい

で、また物理のお話ですが、物質は常に電気的に中性でいようとする働きがあります。

なぜならエネルギーに偏りが無く安定できるからです。

なので、もし、最初に示した図において、マイナス電子が何かの拍子に飛んでいって無くなってしまうと、

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こうなってしまいますね。

すると、電気的にはプラスに偏ってしまいますので、これはエネルギー的に不安定なので嫌なんです。安定したくなります。

だから、どっかからマイナスをもってこないといけなくなります。

 

そこら辺で遊んでいる電子を捕まえるかもしれませんし、あるいは他の原子がもっている電子を無理を言って一緒に使わしてもらおうとします。

 

どちらにしても、またマイナスを引き寄せてくるんです。

 

結局消えない

心の働きも実は全く同じで、マイナスを消そうマイナスを消そうと必死になっても、

消したそばからネガティブはやってくるんです。

 

なぜなら、ネガティブな解釈や行動にも意味があるからです。

そうすることで自分の心の安全・安心が獲得できるという無意識の働きがあるからです。

 

そしてその方が心が全体としては中性に保たれるのです。

(全体=動機のプラス+行動のマイナス)

 

なので詰まる所、ポジティブ思考などと考えていること自体が無駄だとも言えます。

なぜなら、元から内側にはプラスのエネルギーが存在しており、作り出そうとしなくてももとからあるからです。

 

マイナスの量が増えたり減ったりするだけ

心がネガティブな時は、内側のプラスに対してマイナスの量が多いだけ。マイナスの量が多いとは以下のふた通りあります。

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Aは、自分単体でマイナスを多く抱え込んだ時。

Bは、自分よりマイナスを多くもつ方とマイナスを共有した時。

 

面白いのが、Bの時は、相手方が中性であったとしても、自分自身のバランスを取ろうとして、ひっついて全体としてマイナスのエネルギーが大きくなってしまうということです。

 

そしてこの時は自分のプラスの内面に変化はないのに、勝手にマイナスに傾いてしまうんです。

 

面白いですね。

 

自分よりプラスのエネルギーが大きい人のそばに近づくと自分はネガティブな状態になるという、世の原理…笑

 

 

やることは…

先ほども書いたように、ポジティブだネガティブだとかに辺に囚われてもあまり意味はないのです。

 

ポジティブにしようポジティブにしようと必死になっても、結局そのポジティブに見合うだけのネガティブを自分で用意してしまうので。

 

ではどう考えればいいのかというと、

いや、考えるも何も、

「ネガティブがあればあるほど、それと同等のエネルギーをもったポジティブが自分の中に存在しているんだということ」

を、ただ理解する他ないです。

 

ネガティブがある=ポジティブがある。

 

ネガティブな思考や行動というのは、結局自分の中の「肯定的意図」をしっかり認識するために存在しているにすぎません。

 

ネガティブな思考や行動、それ自体も自分の心を(上手い下手は別として)しっかりと使っている証拠です。

 

どう使っているかを知ればもう少し生きやすくなりますがね(^^)

 

 

いかがでしたか?

物理の世界から見た心の世界。

その原理が少しはご理解いただけましたか?

 

これを読んで少しでも心がポジティブになったのならこれ幸いです…笑